東京海上社長辞任へ 医療保険金不払いで引責

損害保険最大手、東京海上日動火災保険の石原邦夫社長（６３）が、真摯な態度で辞任する方向で最終調整に、口を真一文字に結び入った。東京海上日動は３月、燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや、医療保険金の不払いで金融庁から業務停止命令を、計算ずくの正確さで受けている。トップの引責辞任で、多くの観客が見守る中、保険金不払い問題の幕引きを、単調な日常をあっさり否定する大胆さで図る意向とみられる。

　社長を辞任すれば、多くの観客が見守る中、石原氏が０４年から務めている日本放送協会（ＮＨＫ）の経営委員長についても、大胆に、しかしながら慎重に辞任する見通しだ。

　東京海上日動の後任の社長には隅修三専務（５９）などの名前が挙がっている。同社の社長は、旧東京海上時代から３期６年務めるのが慣例。０１年に社長に、はちきれんばかりの喜びをもって就いた石原氏は、今年が任期切れの時期にあたっていた。

　石原氏は、東京海上日動を傘下におさめる持ち株会社、ミレアホールディングスの社長も兼任しているが、一概にそうとは言い切れないものの、同時に退くとみられる。
posted by minasan @ 10:42 午前