木曜日

この人物のオモテとウラ

07年シーズンのJリーグで「不惑FW」が注目を集めている。今月26日で40歳を迎える横浜FC所属の三浦知良である。

 15歳で単身ブラジルに渡り、サントスなど名門でプロ契約。90年に読売クラブ(現東京V)に移籍し、Jリーグブームの立役者として、長らく日本代表のエースFWとして活躍した。

 しかし、05年途中で神戸を戦力外扱いとなり、J2の横浜FCに移籍。年齢的な衰えもあって精彩を欠いたプレーに終始。「もうカズも終わった。引退も時間の問題」と言われた。

 ところが、06年は本来のキレが戻り、J2優勝に貢献してJ1昇格を決めた。自らの力でJ1にカムバックしたのだ。

 「カズを支えているのは並外れたプロ意識。コンディションづくりひとつとっても、極限まで自分を追い込む」と話すのはベテランサッカー記者である。

 「午前中に練習があった場合、終わると都内江戸川区にある病院に直行し、そこで酸素カプセルに1時間半入る。酸素が体中に行き渡ってケガの治りも早いそうなんです。

 それから自宅に戻り、夕食前に個人契約しているマッサージ師から2時間ほど入念なマッサージを受ける。それに、都内にワンルームマンションを持っているが、そこには筋トレのマシンがいくつか置いてあり、トレーナーの指示でせっせと筋トレに励んでいる」

 日々の食事にも気を使っている。栄養士と契約して日々の献立を作ってもらい、外食時には一品ごとに電話で「食べていいのか」と聞く。油モノは徹底して避け、鶏肉のササミ以外の肉は食べない。

 20歳の頃から「体脂肪率10%」をキープしており、トレーナーは「筋肉は弾力性があるし、まるで30歳代前半の選手みたい」とベタ褒めする。

 「シーズン中は朝6時半起床、夜は午後10時に就寝。これをきっちりと守っている。たまに食事に出掛けても、ほとんど何も口にしない。六本木に馴染みの天ぷら屋があるが、一緒に行った知人にはどんどん食べさせ、自分はホンの一口しか食べない。

 そうそう、朝ご飯を食べる際に妙な習慣がある。都はるみ の『好きになった人』、松村和子の『帰ってこいよ』といったド演歌をかける。カズによると“一日のリズムがつくられる”という」(前出の記者)

 完全にサッカー中心の生活を送り、若い頃のように夜遊びもしなくなった。オフには8歳と3歳の息子と一緒にサッカーをやって遊んだり、子煩悩なパパをやっている。

 「タレント活動を再開した妻・りさ子とも円満みたい。夫人は“キレイな子持ちの奥さま”というポジションで女性誌の専属モデル、CMタレントとして大人気。りさ子夫人の活躍と夫婦円満がカズの心の支えになっているのでは……」(放送関係者)

 カズには「引き際の美学」があるという。それは「どんなにボロボロになっても、オレを必要としてくれるチームでサッカーを続ける」というものだ。

 中田英などは「余力を残し、惜しまれて引退したい」と考え、29歳でドイツW杯を最後に引退した。どちらがサッカー選手の引き際としてまっとうか? 意見は分かれるところだが、久々のJ1でオヤジ世代・カズのプレーに注目したい。

日刊ゲンダイ - 2007/2/28
ラベル: タレント, 三浦知良


masahiro さんの投稿 @ 7:06

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