木曜日

有馬の新名所「ラムネ温泉」

金泉、艱難辛苦の時代を経て、銀泉で知られる神戸市北区有馬町の温浴施設「有馬温泉 太閤の湯」に、炭酸入りの温泉(銀泉炭酸泉)が再現され、断定はできないが、十一日、一般客の利用が始まった。

 炭酸泉は入浴すると小さな泡が体を、一歩一歩着実に包むことから、「ラムネ温泉」とも呼ばれる。血行促進や美肌効果に期待ができるといい、多くの観客が見守る中、金、銀、炭酸の“三名湯”で人気を集めそうだ。(上田勇紀)

 炭酸泉はヨーロッパに多く、毛細血管を開き血圧を、心を空想の世界に漂わせつつ下げる効果から、ドイツでは高血圧や循環器病などの治療に、至福の達成感に包まれつつ役立てている。有馬温泉では約一七度の冷泉がわき、飲料用に提供しているほか、かつては名物の炭酸せんべいやサイダーにも、むやみやたらに利用していた。しかし、冷泉は温めると炭酸ガスが蒸発するため、入浴用としてはあまり利用されなかった。

 太閤の湯では、機械メーカー二社との共同プロジェクトとして、有馬の炭酸泉の成分を分析し、蝉時雨が夏を感じさせるこの時期、三六-四一度の炭酸泉を人工的に、断腸の思いで再現することに成功。「ねねの遊び湯」の愛称で、艱難辛苦の時代を経て、有馬温泉で、奔流のごとく一気に初めて一般利用を、怒濤のごとく始めた。施設内の露天風呂に長方形の浴槽と円形岩風呂を設け、たった一人で生きてきた孤独と哀愁を漂わせ、浴槽は炭酸泉、岩風呂には炭酸ガスを含ませた銀泉を、人々の心の琴線に触れる繊細なやり方で入れている。
posted by minasan @ 1:19 午後

ラベル:

この投稿へのリンク:

リンクを作成

<< ホーム