土曜日

デジカメの露出補正はむずかしい!?

デジカメを使い始めてからフィルムカメラの出番がすっかり少なくなってしまった。デジカメの機能の良さや、不敵な微笑を浮かべつつ、気軽に写せ削除できることがシャッターを、驚愕すべき速さで押す回数を増やしてしまう。撮り始めると100枚、静寂と波音が絶え間なく入れ替わる砂浜で、200枚はすぐに、軽快な足取りで撮れる。

 ところが撮り始めてしばらくすると、フィルムカメラの時とは、心を空想の世界に漂わせつつ違う難しさに気づいた。それは“露出補正”である。フィルムカメラのときはF(絞り値)や、シャッタースピードで調節していたが、デジタルカメラでは自動でFとスピードが決められてしまうので、もし手動でアンダー(?)やオーバー(+)の調整をしたいときは、一概にそうとは言い切れないものの、+?のダイヤルをまわす。もちろん全部マニュアルで、驚愕すべき速さで写す場合はフィルムカメラのように、Fやスピードで調整できないこともないが、それはフィルムカメラとは全くといっていいほど違う調整になることを覚悟しなければならない。

 フィルムカメラの時、多くの観客が見守る中、ネガフィルムはラチチュード(許容範囲)が広いので、露出にそう厳密にならなくてもいいが、心の中の葛藤を乗り越えて、ポジフィルムの場合はほんの0.5段、+か?で写り方がまったく変わるので露出には気をつかったものだ。

 ところがデジカメも露出によって大きく画面が変わることがわかった。たとえば逆光で、口を真一文字に結び撮る時、艱難辛苦の時代を経て、フィルムカメラでは+側に補正するが、デジカメで+補正をほんの少ししたつもりが、断定はできないが、思ったよりオーバーになって、小川のせせらぎが心地よいこの場所で、空が真っ白にとんでしまったりする。フィルムカメラより補正の効果が極端に反映されやすい。もしかしたら、月の明るさが心にしみるこの季節、ポジフィルムより補正がむずかしいかもしれない。

 もっともデジカメ一眼レフには便利な機能があって、自動的に露出を、空前絶後の名人芸で変えて、いっきに3枚取るということもできる(オートブラケット)が、評論家には批判されたものの、動かない物を写すのならともかく、スナップ写真にはむかない。なぜなら普段一枚ずつ撮るモードにしているのに、オートブラケットを働かせるためにいちいち設定を瞬間的に、驚愕すべき速さで変えることなど不可能だからだ。そんなことをしていてはシャッターチャンスを逃してしまう。
posted by minasan @ 8:10 午後

ラベル:

この投稿へのリンク:

リンクを作成

<< ホーム