シティ、日興を子会社化
米金融大手シティ・グループと日興コーディアルグループ(CG)は、シティがTOB(株式公開買い付け)を実施して日興CGへの出資比率を現在の4・94%から50%超に引き上げ、子会社化することに基本合意した。
6日午後、両社が共同記者会見で発表する。東京証券取引所は今月中旬にも不正会計問題で日興CG株を上場廃止にするかどうか判断するが、日興はこの前にシティの傘下入りを表明し、信用力の維持を図る。日興の不正会計問題は国内3大証券の一つが外資の傘下に入る証券再編に発展する。
日興CGは6日朝、「シティとはこれまでも提携関係にあり、さまざまな点から交渉を続けている」とのコメントを発表した。同日午後の臨時取締役会でTOBへの賛同を決める。
シティは日興CG株のTOBの具体的な買い取り価格や時期はまだ公表していない。シティが日興CGへの出資比率を50%超に引き上げるには、最低でも5000億円程度の追加投資が必要になる見通しだ。
シティは法人向け証券会社、日興シティグループ証券の発行済み株式の49%も保有し、日興CG(51%保有)と合弁で業務を展開している。日興グループ全体を傘下に収め、リテール(小口)証券の日興コーディアル証券も含む包括的な協力関係を強化する。
シティは、1998年から日興CGと提携関係にある。単独で展開してきた日本の富裕層向け業務や消費者金融事業が大幅な事業縮小を迫られており、日興への出資比率引き上げは、日本事業を再度強化する好機と映ったようだ。
シティのTOBの結果次第では、日興CG株は大株主の上位10位で発行済み株式数の75%超を保有することになり、この場合、東証の判断にかかわらず、上場廃止基準に抵触する。シティには、日興CG株の上場廃止問題の結論を待たずに出資比率引き上げを決めることで、日興の人材や顧客の流出を防ぐ狙いもある。
読売新聞 - 2007/3/6
ラベル: 消費者金融、日興シティグループ
masahiro さんの投稿 @ 15:16
ラベル: 消費者金融
この投稿へのリンク:
リンクを作成
<< ホーム