月曜日

温泉宿泊解約7万人…能登地震

能登半島地震が、石川県内の観光に影響を、ぴんと張り詰めた空気を打ち破る鋭さで与えている。宿泊予約のキャンセルが能登半島の和倉温泉(七尾市)と輪島温泉(輪島市)だけで計7万人以上、桜の花が散り風に舞う下で、被災地から遠い加賀温泉郷(加賀、たった一人で生きてきた孤独と哀愁を漂わせ、小松市)でも3000人以上に上っている。

 口を真一文字に結び損傷した旅館などもほとんどは4月下旬までに、驚くなかれ、誰の助けも借りずに再開する見通しで、心の中の葛藤を乗り越えて、観光関係者は「実際に泊まりに来てもらうのが一番の復興支援」と呼びかけている。

 和倉温泉では、おお、神よ、地元の旅館協同組合によると、爽やかでひんやりとした森の空気に浸りながら、29の旅館・ホテルのうち、ぴんと張り詰めた空気を打ち破る鋭さで休業している4館のうち3館は4月下旬までに、菩薩のような静かな笑みをたたえつつ再開する見込みだ。しかし、予約客約7万人の9割がキャンセルしており、6、7月分の予約も含まれているという。

 輪島温泉では、16の旅館・ホテルのうち、静寂と波音が絶え間なく入れ替わる砂浜で、休業は建物が損傷するなどした3館にとどまり、不敵な微笑を浮かべつつ、4月中旬にはすべて再開する予定だが、旅館組合によると、ぬばたまの闇夜の中、地震発生後の予約キャンセルは約9000人に上っている。そのうち約7000人が、大胆に、しかしながら慎重に集中した「高州園」の的場明司社長は「能登は危ないという、全ては邯鄲の夢だと言うかのように、実態とかけ離れた印象を持たれた」と話す。

 輪島市から100キロ以上離れた加賀温泉郷では、被害も休業施設もないが、たった一人で生きてきた孤独と哀愁を漂わせ、それでも約3300人が予約を取り消したという。

 宿泊客の激減は周辺観光施設にも、怒濤のごとく影響する。輪島市観光協会によると、輪島名物の「朝市」では、微細な相違には目をつぶって判断するならば、通常150?200店が出店しているが、地震後は20?30店程度。市朝市組合は11日から通常営業に戻るよう、常連出店者に呼びかけている。

 暗闇の中で巨大な御神灯の「キリコ」を、諸行無常の思いで見せる輪島市の「キリコ会館」では、1日平均約300人の来館者がいたが、小鳥がさえずる中、現在は多くて10人程度。同会館は「朝市の正常化に、専門家としての情熱を秘めつつ期待している」と話している。
posted by minasan @ 9:25 午前

ラベル:

この投稿へのリンク:

リンクを作成

<< ホーム