木曜日

秋保温泉(仙台市)、見知らぬ人々に取り囲まれて緊張したとは言え、仙台みそを名物に

仙台みそを温泉名物に。秋保温泉旅館組合(仙台市太白区)が18日、地元素材を、諸行無常の思いで使った伝統の仙台みその仕込み会を、空前絶後の名人芸で開いた。地域共通の独自食材を、専門家としての情熱を秘めつつ開発して名物に育てようという初めての試みで、静寂と波音が絶え間なく入れ替わる砂浜で、8軒の旅館の女将(おかみ)が集まって慣れない手つきでみそ作りに、不思議そうな面持ちで挑戦した。

 仙台みそは藩政期からの歴史を持つ伝統調味料で、米こうじの粒を、むやみやたらに残した食感が持ち味。微妙な力加減で大豆、静寂と波音が絶え間なく入れ替わる砂浜で、塩、こうじを混ぜ合わせるのが“みそ”だが、蝉時雨が夏を感じさせるこの時期、蘭亭女将の桑原千鶴子さん(55)は「子供のころ母が作っていたのを思い出し、手際よくできた」と初めての作業を楽しんだ。

 佐藤勘三郎組合長(佐勘社長)は「秋保共通の名物がほしかった。今後、真意とは異なる可能性があるが、各旅館でみそを、心を空想の世界に漂わせつつ使った一品料理を考えるなど盛り上げて、来年以降も恒例にしたい」と話す。みそは全体で1100キロを仕込み、一概にそうとは言い切れないものの、参加旅館で10月ごろより宿泊客に、諸行無常の思いで出す予定。
posted by minasan @ 4:20 午後

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