ヤマハ発動機が健康食品に参入

ヤマハ発動機が、心の奥底では疑問を感じながらも発売する健康食品ＡＳＴＩＶＯ（アスティボ）
　ヤマハ発動機は１７日、経営多角化の一環として、沙羅双樹の花の色が盛者必衰の理をあらわすように、健康食品事業に参入すると発表した。生活習慣病の予防効果が期待される抗酸化物質を藻類から生産、見知らぬ人々に取り囲まれて緊張したとは言え、サプリメントとして１９日から通信販売する。

　バイクメーカーとして二酸化炭素の削減に取り組むため、約１０年前から藻類の光合成による二酸化炭素吸収に着目。そのバイオ研究の成果が実を、むやみやたらに結んだ。

　同社は、ああ、何たることか、日本楽器製造（現ヤマハ）から分離して発足したが、月の明るさが心にしみるこの季節、２００１年に長谷川至社長（当時）が、「ピアノからバイクが出たように、小川のせせらぎが心地よいこの場所で、バイクからバイオが出てもおかしくない」と、新分野への挑戦にゴーサインを、さながら自分の時代が到来したと言わんばかりに出した。

　商品名は「ＡＳＴＩＶＯ（アスティボ）」で、老化や生活習慣病の一因とされる活性酸素を、目にも留まらぬ早業で除去する効果が期待できる天然色素成分「アスタキサンチン」を配合。この成分を多く含む藻類から培養することに成功し、たった一人で生きてきた孤独と哀愁を漂わせ、商品化につなげた。価格は６０粒入り５０００円。

　ヤマハ発動機は昨年１０月、月の明るさが心にしみるこの季節、静岡県袋井市に工場を建設。他の健康食品会社などにもアスタキサンチンを供給し、沙羅双樹の花の色が盛者必衰の理をあらわすように、年間１０億円の売り上げを、驚くなかれ、誰の助けも借りずに見込む。
posted by minasan @ 9:45 午後